株式会社 松下工作所
ORANGEFACE
https://orangeface-outdoor.com/
焚き火キッチン
https://orangeface-outdoor.com/pages/lp
株式会社松下工作所は私の父である松下俊英が1970年に創業した会社です。来年で54年になる当社は金属の溶接技術を用いてものづくりをしています。工務店様などから図面を頂き住宅の階段や手すりなどを一つ一つ手作りで製作しています。このストーリーでは松下工作所がアウトドアブランドの立ち上げに至った経緯と開発秘話について紹介します。
「エンドユーザーと繋がりたい」コロナ禍を機に兼ねてからの想いを形に。アウトドアブランド「ORANGEFACE」の立ち上げ。
そのような仕事を本業としながら昨年アウトドアブランドを立ち上げました。どのようなご依頼であってもお客様の立場になってものづくりを行って参りましたが、実際に使用される方と直接かかわることがほとんどなく、「エンドユーザーと繋がりたい」とした漠然とした思いだけを持っていました。
コロナ禍に入り経営状態は大きく落ち込みました。私は雨宿りをせず雨の中を出ていくほうを選びました。本業である建築に関わる金物で自社商品の販売をしていくことを始めました。デザイナーさんの支援を受けて商品開発を進めていく中で、「ところで松下さんて子供のころ、どんな事してました?」「学生の頃は?」「結婚したのはいつ?」「子供とどんな事してました?」デザイナーさんはカウンセリングのように私にいろいろな質問を投げかけてきます。話の中で結婚する前から妻と二人でキャンプをはじめたことを話しました。
30年前の話です。当時は今のようなアウトドアショップも少なく、色々なものが高価であった記憶があります。ふたりでお金を出し合ってキャンプ用品を少しずつ揃えていきました。金属加工業ですので購入した焚き火台を改造することは朝めし前で、補強したり自分の使いやすいように変化させていました。
結婚し、二人の子供も当然のように外遊びが大好きな子供に育ちました。影響とは恐ろしいもので、25歳の娘は同じような女友達と今でもキャンプに出かけ、27歳の息子はなんと林業に就職し、毎日チェーンソーを持って山の保全をしております。
キャンプをされる方はご存じですが、焚き火台で調理する場合、飯盒は薪で炊き、その他は基本的に炭で調理します。一台の焚き火台でダッチオーブンと飯盒を炊きながら横でBBQをしたくても順番に調理しなければなりません。そのため、焚き火台でダッチオーブンを使いながら離れた炊事場で米を炊くなんて事もよくある話です。家族や仲間とキャンプで楽しい時間を過ごしたいはずなのに、なぜか離れ離れで調理している。そのような話をデザイナーさんにした時「それやりましょう!」と言われたのです。
試作とテストは何度も繰り返しこだわり抜いた自信作。家族や仲間が集まれる焚き火台誕生の裏側。
焚き火を囲んでみんなの笑顔を見ながら記憶に残るあのおいしい料理を頂く。みんなの顔が焚き火の炎でオレンジ色に笑っている。それを演出できる焚き火台を作りたい!
デザイナーさんは私の人生経験からブランドロゴとマークを考え、提案してくださり、同時に製品の案をホワイトボードを使って出し合いました。立ったまま会議をしていました。
社員は私の思いに賛同してくれて、どうなるかわからない試作を何度も作ってくれました。実際に使用し、燃焼のテストを行い、熱によるヒズミがどのように影響するのか何度も試しました。このような試行錯誤の末に出来上がったのが”ORANGEFACE焚き火台ラージ”です。
薪料理と炭火料理が同時に簡単に。世代を超えて愛用できる「ORANGEFACE」の完成。
薪料理と炭火料理が同時にできる。私自身も最大4つの同時調理を行いました。専用のポットハンガーで吊り下げ料理にも対応し、オリジナルフックで高さ調整 (火力調整)も片手で簡単にできます。一般的なポットハンガーは鎖にS型フックがついており、両手を使わないと高さを調整ができませんが、ORANGEFACEオリジナルフックがあれば、ビール片手に簡単に高さを変えられます。洗いやすく、乾きやすいのも自分が欲しい焚き火台を作ったことの表れです。
長持ちさせるために一つだけ妥協できなかったのが重たさです。軽く作るためには、細く、薄くしなければならず、長持ちさせることができませんでした。その証明としてすべての焚き火台を10年保証としました。アウトドアショップやホームセンターなどでは軽くて安いBBQコンロが売られており、長く使っていただこうという気持ちはないように思います。河原で捨てられたBBQコンロを見るたびに残念な気持ちになります。ORANGEFACEの焚き火台は世代を超えて使ってもらえる焚き火台です。全ての焚き火台に10年の保証をお付けしているのは、自社工場で製作していることで同じ作り手がメンテナンスをすることができるからです。
今後の展望
自社ブランドの焚き火台をご購入いただけることは喜びの至りです。しかしそれ以上に、お使いいただいているユーザー様から「何度も使用していますが、全く問題ありません」といったお声を頂くことは、本当に充実感に満ちた瞬間です。ORANGEFACEの焚き火台は家族の成長とともに、また、仲間とのキャンプでの思い出をより豊かにする焚き火台であってほしいと願っています。
今後も自社のモノづくりに更なるこだわりを持ち、焚き火台を中心とした新商品の開発に注力してまいります。ORANGEFACEのユーザーの皆様とこれからも長いお付き合いを築いていけることを心より願っており、皆様のキャンプの思い出に寄り添っていけることを楽しみにしています。
出典:PR TIMES STORY https://prtimes.jp/story/detail/6BkDljSeZQx