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「東京2020オリンピック・パラリンピック」1周年に開催された「TOKYO LEGACY HALF MARATHON 2022」にて…

~パラ水泳金メダリスト木村敬一選手が完走後に語った想いと今後の目標とは~

アシックスジャパン

2022年10月16日(日)、「東京2020オリンピック・パラリンピック」開催1周年を記念したハーフマラソン大会「TOKYO LEGACY HALF MARATHON 2022」が開催されました。起点となる会場は東京2020パラリンピックのマラソン競技の会場となった国立競技場。薄曇りのランニング日和となった当日は、総勢14,256人ものランナーが21.0975kmのランに挑戦しました。

©東京マラソン財団

アシックスは東京2020大会に続き、本大会もオフィシャルパートナーとして大会運営をサポートしました。大会2日前から行われた「東京レガシーハーフマラソンEXPO 2022」ではランナー全員に参加記念Tシャツの贈呈のほか、アシックスのランニングシューズの試し履きができる「TRY!ASICS!」、アシックスランニングクラブコーチのレッスンを受けられる「ASICS Premium Coaching」などのイベントを通じて、大会の盛り上がりに貢献しました。

アシックスは、本大会に参加する3名のパラアスリートをサポート。東京ガス株式会社所属の木村敬一選手、日本体育大学の湯口英理菜選手、笹原拓歩選手の3選手をバックアップしました。今回は大会終了後の3選手に、完走後の想いや今後の挑戦についてお話を伺いました。

木村敬一選手が初ハーフマラソンを堂々完走!「すごく気持ちがいいもの。楽しい冒険でした」

©東京マラソン財団

東京2020パラリンピック水泳男子100mバタフライS11の種目において悲願の金メダルを獲得した木村敬一選手。
レース前の練習時には、初挑戦となる陸上競技に「足から受ける衝撃になかなか慣れません」と戸惑いを見せていました。しかし本番となった当日はコースとなった都内を堂々と走り抜け、2時間23分02秒の好タイムでフィニッシュ。笑顔で両手を上げながらフィニッシュを通過する姿からは、ひとつの挑戦をやり遂げた満足感が見られました。

レースを終えた木村選手は弾む息を抑えるように「めちゃめちゃしんどかったです。途中で足の痛さを忘れるくらい。この世の終わりかと思いました」と、笑顔とは裏腹にハードなレースであったと告白。折り返しまでは順調だったものの、12km通過以降は足の痛みと戦い続けていたといいます。一方で「伴走の福成忠さん(アシックス社員のサポートランナー)に、すれ違った人や通過した場所などの環境を説明していただいて、文字通り“目”になって走っていただきました。すれ違う人や沿道の観客の皆さんからびっくりするくらい声をかけてもらい『これはすごく気持ちがいいものだ』と思いました」と、水泳にはない周囲とのコミュニケーションを楽しんだという木村選手。「僕ら走る側も応援してくれる側も『スポーツは楽しいものだ』と思い出すことができたんじゃないでしょうか」と、レース前に語っていた目標のひとつである”東京2020オリンピック・パラリンピックの熱狂の再現”に手応えを感じられたようです。

©東京マラソン財団

8月末の練習開始以来、約2カ月間に及ぶ新たなチャレンジを終えた木村選手。「何があるかわからないままスタートしたとしても、一生懸命やることで何かを得られると改めて思いました。この経験はあらゆる方面で生かしていきたいですね」と、自身にとって大きな収獲であったと語りました。未知の世界への挑戦という新たな喜びを見出した木村選手。「どんな形になるかはわかりませんが、挑戦する姿勢は引き続き生きていく中で続けていきたいですね」と、大きな挑戦の締めくくりに満面の笑顔を見せていました。

初レースを完走した湯口英理菜選手「励まされながら走れました」

©東京マラソン財団

普段は義足で走る陸上競技のアスリートである湯口選手は、本大会で初めて車いすマラソンに挑戦。木村選手と共に未知の世界に挑み、坂道に苦しみながらも1時間24分56秒のタイムで完走を果たしました。

「前半は下り坂のスピードに任せられましたが、折り返しからゴールの間にある2つの厳しい上り坂で、レーサー(競技用車いす)と自分自身をコントロールするのが本当に大変でした」とレースを振り返る湯口選手は、表情からその苦戦ぶりを感じさせます。しかし「途中何度も心が折れそうなところがありましたけれど、すれ違うランナーの方や沿道の皆さんに声援をいただいて、すごく励まされながら走ることができました」と、周囲とのコミュニケーションから大きな力をもらったという湯口選手。「時間内にゴールできたのがうれしいです」と、初ハーフマラソン完走に安堵の表情を浮かべました。

©東京マラソン財団
©東京マラソン財団

普段の生活では車いすを使わないという湯口選手による車いすマラソン挑戦は、まずは今回で一区切り。「初めての長時間レースで培った持久力や忍耐力を、陸上競技の方でも生かしていけたらいいなと思います」と、今回の経験を本業の陸上競技で発揮すると意気込みました。

笹原拓歩選手は自己ベスト更新「フルマラソンに向けさらに更新を目指す」

©東京マラソン財団

一方、大分国際車いすマラソンや福岡マラソンなど、多くの車いすマラソン大会で実績を残す笹原選手は、近年は短距離のスプリント競技を専門種目として活躍していましたが、かねてからの目標であるフルマラソンへの挑戦を踏まえ、本大会で約3年半振りのマラソン競技への復帰を果たしました。
フィニッシュタイムである58分12秒は、自己ベストである59分台を大幅に更新。「自分が競技を始めた12年前から、今後のフルマラソンはスプリント競技になると言われていました。短距離で培ったスプリント力がフルマラソンのゴール直前でも使えるようにトレーニングしてきたんです」と、フルマラソンを見据えたスプリントトレーニングが実を結んだといいます。

©東京マラソン財団

その手応えはレース中にも大いに感じられたという笹原選手。「レース前半では、今まではついていくのも難しかった選手にもついて行けるようになっていました。自己ベストのペース以上にアベレージスピードを維持できていましたね」と、久しぶりのハーフマラソンに成長の手応えは十分だといいます。
次回のレースは11月20日に出場が決定している第41回大分国際車いすマラソン。悲願のフルマラソン挑戦へ向け「今回の58分台の記録を(大分大会では)さらに更新できるようにがんばります」と力強い言葉で決意を語りました。

未来へ継承された「共生社会の実現」というレガシー。

©東京マラソン財団

東京2020大会の”レガシー”をつなぐ本大会のオフィシャルパートナーであるアシックスにおいて、パラアスリート3名のサポート全般の陣頭指揮を執った株式会社アシックス スポーツマーケティング統括部 パラスポーツ企画部・君原嘉朗は以下のようにコメントしました。

「天候にも恵まれて風もなく、ランナー達にとってはコンディションがいい素晴らしい大会でした。国立競技場という場所には個人的に特別な思いがあり、ランナーの皆様も国立競技場で走ってみたいという思いがあったのではないでしょうか。国立競技場はそういった素敵なエネルギー、不思議な力がある場所だと感じています。走る目的はさまざまだったと思いますが、多くの人が満足した大会になったと思います。大会で当社がサポートさせていただいた3名のパラアスリートについても、東京2020大会の象徴的な選手である木村敬一選手をはじめとした、普段取り組んでおられる競技とは違うアスリートの方に走っていただくことで、チャレンジすることの素晴らしさを多くの人に知っていただくことができました。また日本体育大学のお二人は未来を担っていくZ世代。彼らが今回ここで挑戦したこと、また経験したことが東京2020大会が掲げていたコンセプトのひとつである”未来への継承”に結びつき、今後いろいろな人に繋がって欲しいと願っています。

当社が目指す「パラスポーツを通じた共生社会の実現」について、パラスポーツを見たり、障がい当事者の方と一緒にスポーツをすることを通じて、気持ちの持ち方や価値観の変化が生まれます。そのようなことが共生社会の実現に近づいていく一歩だと捉え、そのためにはこういった活動を続けていくことが重要だと思います。当社はこれからもパラスポーツを通じた共生社会の実現に向けて様々な活動を行っていきます。」

大成功を収めた「TOKYO LEGACY HALF MARATHON 2022」は、今回が第1回目の開催。2回目3回目と大会を重ねる毎に生まれるパラアスリートとランナーたちの交流が、未来社会における共生社会の実現への歩みとなると確信したと語りました。

出典:PR TIMES STORY
https://prtimes.jp/story/detail/Gx0Q5Wule8r
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Sudo

Sudo

Producer

須藤大輔 /「&FLOW」プロデューサーでありアジテーター。広告代理店や制作会社でAEとしてキャリアを積んで約四半世紀。主にファッションやスポーツ関連のクライアントを担当。アウトドアシーンにも造詣が深い。週末はラグビー三昧。ラン、ヨガ、トレーニングも。好きな言葉は「失ったものを数えるな、残されたものを最大限活かせ」。チャームポイントは涙腺が弱いところ。

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