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Story

「NT Fire Stand」開発秘話。自然を傷付けない焚き火のために、ZEN Campsが1年以上かけてたどり着いた焚き火台

株式会社YOLO

私たちZEN Campsは、より多くの人をキャンプに連れ出すことで自然とのふれあいの機会を創出し、ジブンと向き合う時間をつくることでより多くの人の心を豊かにする、そしてみんなが自然を通じて幸せな人生を歩める、そのための一助をZEN Campsの事業を通じて果たしていきたいと考えて事業に取り組んでいます。
そんな中、近年のキャンプ人口増加や正しい焚き火の知識不足により、芝生が焼け焦げている場面を非常に多く見かけます。自然にお邪魔する立場として当然自然を荒らすことは許されず、立ち去る時は焚き火による自然への影響を最小限にするのがマナーだと考えています。
ZEN Campはこれまで焚き火シート、アッシュキャリー(火消し袋)など自然を守る焚き火専用商品で人気を集めてきましたが、今回自然を守ることを第一に考えた焚き火台「NT Fire Stand」を開発。その想いと開発までの物語をお話しします。

「NT Fire Stand」で焚き火する様子①

キャンプに救われた経験を生かしたZEN Camp創業の経緯

「NT Fire Stand」で焚き火する様子②

元々趣味でキャンプをやっていた足立が2020年に創業。以前からモノづくりの仕事をしていて、いつか自分のブランドでモノづくりをやりたいと思っていました。
当時、仕事や人間関係の悩みで精神的に参っていた時に、焚き火をしながら炎をじっと見つめている時がありました。すると不思議と心が晴れやかになり、悩んでいることもバカらしく感じると同時に何だか心がととのうような体感を得られたのです。
このような経験を同じように悩んでいる人にも体感して欲しいと思い、まずは焚き火周りのギアを作ろうと創業に至りました。

「NT Fire Stand」の起案から開発着手までの経緯

2021年に発売したブラックの焚き火シートが大ヒット商品となり、多くのキャンパーに使用して頂けるようになりました。その反面、「焚き火シートを敷いていたが下の芝が焦げた」というメッセージが多く来るようになりました。
「焚き火シートは焚き火の飛び火による地面の延焼を防ぐ道具であって、焚き火台から継続的に発生する放射熱はカットはできない。地面へ熱を伝えないようにするためには火床を地面から離す、遮熱・断熱材を焚き火と地面の間に入れるの対策が必要である」ということを、キャンプ初心者のみならずベテランでも知らない方が多いということを知りました。

誤った焚き火による芝の焼け焦げ
「NT Fire Stand」で焚き火する様子③

故意で地面を焦がしたいと思っている方はいないはずなので、単なる知識不足がこのような問題を引き起こしていると考えています。また近年デザイン性を求めるあまり、地面への影響を考えずに設計している焚き火台も多く、知識不足と相まって問題が起きているケースが多く存在しているのも事実です。
本来は所有している焚き火台に合った対策をユーザー自身で判断し、焚き火を楽しむ必要があるんです。
そこで私たちは啓蒙啓発のチラシを作成し焚き火シートに同封したり、SNSで発信もしていますがなかなか全てのキャンパーに伝えることが難しいのが現状です。

芝の焼け焦げを防ぐために制作したチラシ

問題を根本から無くしていくためには知識がなくても地面に熱を伝えず、自然を傷めない焚き火台を自分たちで作るしかないという想いが強くなり、NT Fire Standの開発に着手しました。
実際は地面を焦がすことが問題なのかは賛否両論あり、そんなことを気にしたら焚き火ができないという声も多くあります。
しかしキャンプは人間がそもそも存在しない自然にお邪魔して楽しむアクティビティのため、私たちは自然を傷めず跡を残さないことに最大限の配慮をすることがマナーだと考えています。

そんな中で同じような考えを日本や世界に広める活動をしている、Leave No Trace Japan(LNTJ)という団体があることを知りました。
私たちもその一端を担いたいと思い、2023年より起業パートナーとしての活動を開始。今回の焚き火台「NT Fire Stand」が確かに地面を守るための効果的な焚き火台であることが認められました。

自然を守るために開発する、新たな焚き火台に求めたこと

01 / 地面へ伝わる熱をなるべくカットする(植物や地中の微生物に影響のないレベル)

02 / 使い勝手の良さ(焚き火を鑑賞できる、料理もやりやすい)

03 / コンパクトで軽量

この3点を全て満たすた焚き火台を作りたいと考え、設計をスタートさせました。

01 / 地面へ伝わる熱をなるべくカットする

「NT Fire Stand」フレーム&遮熱板&アルミシート

焚き火台から発生する放射熱は継続的に地面へ伝わるため、これをカットする遮熱板を焚き火台と地面の間に設置。これにより大幅に遮熱できることが検証からも確認できた。さらに消防服にも使われることもある、熱の反射効果の高いアルミのシートを焚き火台に付属させました。
焚き火中に遮熱シートへ手を置いても全く暑さを感じない程なので、正直オーバースペックかもと思ったこともありますが、当初の植物や地中の微生物に影響のないレベルを実現するためは妥協せずにやり切ろうと決意し、遮熱を2層構造にしました。原価はだいぶ上がりましたが、それでも愛する自然を守りたいと思った結果です。

02 / 使い勝手の良さ

幅広い調理スペース
五徳に乗せたダッチオーブン

これまで自分が使ってきた焚き火台は、焚き火はしやすいが料理をするスペースがなかったり、料理をすると焚き火を楽しめなかったり、スペースの問題で焚き火も料理もやりやすいという焚き火台がなかったんです。どうせ作るなら自分が一番ベストだと思える焚き火台を作ろうと思ったので、焚き火と料理を同時に楽しめる幅の広さにしました。
展開時は横幅が51cm程度あるので軽量焚き火台のカテゴリではかなり幅が広い方ではないでしょうか。この幅の広さによって例えば遠火と近火が調整しやすかったり、左側では焚き火を鑑賞、右側では炭でBBQスペースを作るなどユーザーの好みに応じて色々な楽しみ方ができます。
さらに五徳も2段階に設置できるようにしているので火力調整が非常に簡単です。とにかく料理がしやすいんですよ!料理をたくさんしたいという方にもおすすめです。

03 / コンパクトで軽量

ここが設計上最も苦労した部分です。
幅は50cm以上欲しかったのですが、収納時はA4サイズぐらいにしたいなと思ってました。今から振り返るとかなり無理のある設計要件だったと思います。使用時は幅が広く、収納時はコンパクトにするために折り畳みか組み立て式が考えられましたが、組み立て式は面倒なので折りたたみ式にしようと思っていました。

左:組み立て時 / 右:収納時

組み立て式って組み立て方が分からないとかなりストレスじゃないですか。
キャンプで楽しみたいのに上手く組み立てられなくて嫌な思いをした経験が私にもありました。兎に角楽にキャンプをしたいからフレームは絶対折りたたみ式で開くだけにしたかったんです。
色々試行錯誤を繰り返した結果、両サイドにフレームを開く仕組みにしました。フレームを綺麗にスムーズに、そして折り畳んだ時に薄くするために何度も施策を繰り返しました。ここだけで1年ぐらい試行錯誤していましたね。その他の部品はほぼ完成形がすぐできたのですがフレームだけは中々納得いく仕組みができなかったので本当に時間がかかりましたし、開発資金も無くなりそうでかなり焦りました。

左:フレーム折りたたみ時 / 右:フレーム組み立て時

苦労の甲斐あって本当に良いフレームが完成したと思います。「広げたらこんなに広いの!」と多くのユーザーからコメント頂いているので嬉しい限りです。
また火床も地味ですが色々な工夫をしました。例えば火床は左右二枚のプレートからできてますが、そのプレートが一度嵌めたら抜けにくい仕組みを採用しています。他社品でもある程度抜けないのですが、NT Fire Standの火床はかなりガッチリ嵌っているので長く使って頂けると思います。もちろん火床は消耗品でもあるので交換部品も用意してます。

最後にチームで焚き火台のネーミングを決めるための議論を色々しました。最終的にNT Fire Standという名前になりましたが、このNTはNo Trace (跡を残さない)という意味から来ています。実際にNT Fire Standを使って焚き火をしているユーザーの方々から地面に熱が伝わらないという声を多く頂いており、当初掲げていた目標がようやく達成できたなと感じています。

同じ想いを持つ企業との協業目指し、自然を傷つけないキャンプスタイルを追求するための今後の活動

NT Fire Standを発売することがゴールではなくて、この商品を通じて地面を痛めず自然に跡を残さない焚き火をするための方法や道具の選び方を、多くのキャンパーに届けて行きたいと思っています。
ただ弊社1社で出来ることは限られているなと最近感じているので、同じ想いを持つメーカーやアウトドア業界の会社と協業していければベストかなと思います。自然を傷つけるキャンプスタイルが続けばキャンプが出来る場所もなくなりますし、当然キャンプ人口も増えません。
私自身キャンプに救われた経験があるので、この素晴らしいアクティビティを多くの人に体験して欲しいですし、次世代の子どもたちにも伝えて行きたいです。

商品情報

NT Fire Stand 製品スペック

  • 本体サイズ
    展開時の幅:火床51.3cm × 奥行き22.5cm × 高さ29.0cm
    折り畳み時:26.5 × 30.0cm × 高さ約3.5cm
    収納時:38cm × 31cm
  • 材質
    本体:ステンレス製
    収納袋:600Dポリエステル
  • 重量
    焚き火台単体(五徳無しの場合):約1050g
    五徳2本有り、収納袋に収納時:約1300g
  • 付属品
    フレーム・火床・遮熱板2枚
    五徳2本 (全てステンレス製)
    収納袋 (600Dポリエステル)
    遮熱シート
    ※五徳がさらに必要な方はオプションの五徳をご購入ください。
  • 価格
    本体セット:11,980円(税込)
    追加五徳(2本):1,480円(税込)

ZEN Campsのミッション

より多くの人をキャンプに連れ出すことで自然とのふれあいの機会を創出し、かけがえのない、それぞれの人生を豊かにする一助を担う。また自然環境に与えるインパクトを最小限にするLeave No Traceに取り組み、自然との共生を実現する企業活動及びユーザーへの啓蒙啓発を行う。

出典:PR TIMES STORY
https://prtimes.jp/story/detail/Ba2zzKtv1Gx
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Daiki

Daiki

Chief Editor

高橋 乃希 / Webディレクターとして、数多くのサイトやWebメディアの制作・運用を経験。スポーツシーン・キャンプ・アウトドアへの関りも深く、「&FLOW」の編集長に抜擢。★ 野球、格闘技、ゴルフ、ランニング、自転車

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