連載コラム『I vs I 〜女子格闘家たちが戦う理由とは…〜』は、THE OUTSIDERの選手が出演するドキュメンタリー映画『タイトロープ』を始め、多数の格闘家の撮影を手掛けているフォトグラファー・藤原佐知子が注目する女子格闘家をセレクトし撮影、紹介する企画。
5回目に登場するのは、第2代 K-1 WORLD GP 女子アトム級王者の菅原美優。12月9日の「K-1 ReBIRTH 2」では、ルシール・デッドマン選手と闘う彼女にフォーカス。
格闘技との出会い、そのキッカケは?
小学校1年生の時に、お父さんが学生の頃から通っている空手道場に私も入門しました。
私が「やりたい!」と言ったらしいんですけど、私的には半ば強制的に入れられたと思っていました (笑)。
キックボクシングへの転向
通っていた道場で新空手という大会にずっと出ていたので、練習内容も大会に合わせたものでした。
中学生からは、道着を着たキックボクシングのようなルール内容だったので、自然にキックボクシングに転向する流れになりました。
格闘家として憧れ・目標とする人は?
格闘家として憧れているのは、プロボクサーのゲンナジー・ゴロフキン選手です。
私はボクシングが元々すごく好きで、ゴロフキン選手は、人としても、選手としても、その立ち振る舞いや練習する姿勢だったり、すべてにおいて尊敬しています。
自分のファイトスタイル、目指すスタイルは?
私の目指すスタイルは、距離を上手く使って試合をコントロールし、その中でも狙いを定めて倒し切ることです。
この階級 (アトム級)では背が高い方なので、リーチや身長の差は武器かなと。あとは前蹴りですかね (笑)。
格闘技の魅力、格闘技にのめり込む理由
格闘技の魅力は、個人競技だけど団体競技っぽいところだと私は思っています。あとは“一瞬で全てが覆ること”も格闘技の面白さだと思っています。
のめり込む理由は、単純だけど深いところがあるじゃないですかね?断言はできないですけど、選手の皆さんが、なかなか引退できないような中毒性があるようです (笑)。
格闘技を続けている中で、一番ツライこと
格闘技をやる上で肉体的にしんどいと思うことは、そんなにはないですね。きつい練習も、痛いことも、自分のためにやってることなので。
ただ精神的にはツライときもあります。練習で上手くいかない時や、プロになると人目につくので、厳しい言葉や心ない言葉に苦しんだ時期もあります。
試合中、練習中、何と戦っている?
自分です。
プライベートの趣味は?プライベートでも常に格闘技を忘れない?美容師のお仕事について
犬と遊んだり、釣りへ行ったり、アウトドアを楽しみます!
常に頭のどこかには、格闘技と美容のことがありますね。外出先でいい階段や坂を見つけちゃうと、「ここでトレーニングにいいなぁ」と考えたり (笑)。すれ違う人達のヘアスタイルを「こうカットしたら頭に小さく見えるなー」とか、「あんなヘアスタイルが似合いそうだなー」とか、ずっと見てますね (笑)。
いまも美容室ではアシスタントをしています。職場の皆さんのサポートもあり、4年目になりました。周りの人よりも時間はかかっていますが、ヘアスタイリストを目指して、頑張っている最中です!
12.09(Sat) @エディオンアリーナ大阪での対戦が決まったルシール・デッドマン戦について
彼女はとても上手で、強い選手です。まだ無敗と言うこともあり、勢いもあります!そしてとても綺麗なファイターです!自分のペースで試合をコンロールし、しっかり差をつけて勝ちたいです。
3年間保持したKrushのベルトは返上。K-1アトム級のチャンピオンですが、「チャンピオンベルト」の価値、意味は?
チャンピオンベルトは、一番上にいることを形として証明するものであって、その価値や意味はベルトを持ってる自分がこれから作って行くものだと思っているので、今現在は「こうだ!」って言えることはないです。
格闘家としての今後の目標
軽量級女子の世界の舞台を、先陣切って作っていける存在になりたいです!
Profile
Miyuu Sugawara / 菅原美優 (K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ所属)
- 第2代 K-1 WORLD GP女子アトム級王者
- 第3代 Krush女子アトム級王者
- K-1 WORLD GP初代女子アトム級王座決定トーナメント準優勝
16戦13勝(1KO)3敗0分。1999年11月21日生まれ、東京都板橋区出身。162cm・45.0kg。
https://www.instagram.com/miyuu11224028/
https://twitter.com/miyuu11224028
小学1年生の時に父の影響で空手を始め、高校在学時にK-1アマチュアに出場。全日本大会Bクラスで3度の優勝を果たす。2019年1月にプロデビューし、20年7月に第3代Krush女子アトム級王座決定トーナメントに出場し、準決勝で優、決勝でMOEを下して優勝。21年3月にK-1デビューを果たし、NOZOMIからパンチでダウンを奪って判定勝利。5月はMIOに判定負け。11月のKrush後楽園大会で、自身が保持するKrush女子アトム級のベルトをかけてMIOと再戦。2Rにバックブローでダウンを奪って判定勝利し、王座防衛とリベンジに成功。22年2月のKrush後楽園大会では優に勝利して2度目の王座防衛。6月のK-1初の女子大会「K-1 RING OF VENUS」で初代K-1女子アトム級王座決定トーナメントに参戦。決勝でパヤーフォン・アユタヤファイトジムに敗北。再起戦となった10月のKrush後楽園大会ではチャン・リーをパンチでKOし、Krush王者として3度目の防衛。23年3月は王者パヤーフォンとタイトルマッチに勝利し、K-1王座奪取・リベンジを果たした。7月は、ギリシャのディミトラ・アガサゲリドゥと対戦し、自身初の欧米人選手相手に判定勝利。9月はヨーロッパの強豪マリア・ネラとスーパーファイトで対戦し判定勝ちを収めた。
菅原美優 大会出場情報
「K-1 ReBIRTH2」
日程:2023年12月9日(土) / 会場:エディオンアリーナ大阪
https://www.k-1.co.jp/schedule/16606
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- Photo & Casting / Sachiko Fujiwara
- Direction / Kazuhiro Matsushita (Comprime)
- Art Direction / Kazuma Higuchi (Comprime)